インターネットに関する事件について

 近時の急速な普及の結果、インターネットは、多くの方の生活に必須のツールとなっています。
 インターネットによって、生活スタイルが変わっただけではなく、コミュニケーションの取り方も大きく変容してきています。
 誰でも自由に情報が発信・受信できることになり、インターネットの匿名性や拡散性(これを良いことに、うんざりするような悪意に満ち満ちた表現を、皆様ご覧になられたご経験があるでしょう)といった特徴から、これまでには予想できなかったような社会問題・紛争が生じています。

 インターネットによる権利侵害の典型例は、名誉棄損・プライバシー侵害です。

 インターネットよる権利侵害の場合だけではありませんが、

名誉棄損と認められるためには、

一般の方が普通の注意を払った読み方をして、他人の社会的評価を低下させることが必要です。

プライバシーの侵害は、

公開された内容が、普通の人であれば、公開を望まないであろう私生活上の事実で、未だ一般の人に知られていないことが必要です。
 → 具体例
   一般私人の氏名、電話番号、連絡先、学歴、病歴、成績、資産、思想信条、前科前歴、社会的身分

 インターネットの掲示板等、SNSによる書き込みがされている場合には、損害賠償請求、慰謝料請求、警察に相談して刑事処分を求めることができます。
 但し、一番大事なのは、まず何より該当記事の削除でしょう。

 投稿者が誰かわからない場合でも、発信者情報の開示請求が可能です(プロバイダ責任制限法4条1項)。請求しても、プロバイダが開示に応じない場合は、裁判手続で開示を求めることができます。

 インターネットで発信する方に、まずは最低限の自覚を持っていただきたいですが、なかなかそうもいかないようです。
 他にもインターネットに関する法律問題は多々あります。お困りの方は、当事務所までご相談ください。

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